日本財団 図書館


高島(たかしま)

(ア)位置・航路

 唐津湾内、唐津城の北2kmにある周囲3km、面積0.62km2の島(内海・本土近接型離島)で、玄海諸島中福岡市に最も近い。
 航路は本土・唐津市千代田町から4h、時間にして15分、客船は第二高島丸34.6t(高島漁協)が1目5便就航し、船便はよい。

(イ)沿革・歴史

 野崎隠岐守綱吉が天正年間に九州に下り、野武士となって13戸を高島にひらく。以来、島には野崎姓がほとんどである。

(ウ)自然・土地

 最高170mの山塊を有する台地状の島で、魚見台跡(170m)からは壱岐が望め、全島にマテバシイ※が群生し、ハマユウも自生している。
※マテの実は小中学生の手で「21世紀県民の森」(佐賀県佐賀郡富士町、神埼郡三瀬村)の鳥のエサとして送られ、愛鳥モデル校として著名である。
 

(エ)人口・産業・島内交通・生活環境

 平成7年国勢調査によると、人口は402人と平成2年より減少傾向にある。老年人口比率は28.4%、年少人口比率は13.4%と、高齢化が顕著で、のり業の廃止で年金生活者が増加している。
 主力産業は水産業で生産額が4億円(平成5年、属人水揚)あり、小型定置、刺網、採藻が中心である。のり生産が皆無となって水産業が衰退した。
 交通利便性をいかして本土・唐津市内への通勤もかなりある。
 市道は舗装済みであるが集落内では幅員が3m以下である。島内一周道路がある。水道は本土からの海底送水しているほか、ごみ焼却炉、し尿処理場、保育園、教育施設(小・中学校)、診療所(医師1名、看護婦1名の常駐)が整備されている。
※属人水揚とは、当該漁港地区に居住する漁業者の総漁獲量をいう。

(オ)特産・観光・交流

 特産物は宝当炭(マテバシイの木炭)、土産品は宝当袋、宝当矢などがある。主たる観光施設は、宝当市場(土、日開設)、お休み処(休憩・飲食・土産品販売)があるが、宿泊施設はない。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION