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貨物輸送における輸送機関選択の決定権は国内貨物の場合では当該事業所が約40%と多いが、他の場合は当該事業所のウェイトはきわめて低く、「相手先」「本社」が多い。
・同じく荷主企業アンケートによると、平成7年度において九州・山口県港湾利用の海上貨物があった事業所は、国内貨物の出荷で6.3%、入荷で4.6%、国際貨物では輸出で5.1%、輸入で12.6%とかなり低い。輸出、輸入の相手先としては東アジア、東南アジアが圧倒的に多い。
・輸出品目としては、「金属製品」「機械」が多く、輪入品目としては、「農産品」「金属製晶」「機械」「日用品」「食料工業品」と多様な品目に広がっている。

 

(7)航路・港湾に対する荷主企業の二一ズ

・荷主企業アンケートによると、この2〜3年の県下重要港湾の利用実績は、熊本港0.5%、三角港0.7%、八代港1.5%、水俣港0.2%といずれも低い。県下港湾を利用しない理由はほとんどが「陸上輸送で十分対応しており、海上輸送を考えたことがない」といった回答である。次いで「目的地までの航路がない」「輪送所用時間が長すぎる」等である。
・県下重要港湾にっいての利用可能性をたずねたところ、「可能性はある」が4.1%、「一定の条件が整えば可能性はある」が10.7%である。これらの回答率が高いのは、業種では「食料品」「鉄鋼」「輪送用機器」「卸売」、従業員規模では「50人未満」と「200人以上」である。
・利用可能性のある港湾としては、熊本港がもっとも多く、ついで八代港、三角港、水俣港となっている。
・利用可能のための条件整備としては「航路開設」「物流機能の充実」「コンテナ関連施設の整備」があげられている。

 

(8)輸出入コンテナ貨物輸送の実態

・熊本県が生産地の輸出コンテナ貨物は横バイ、熊本県が消費地の輪入コンテナ貨物は大きく伸びている。
・熊本県生産地の輸出コンテナ貨物の多くは北九州港から船積みされており、熊本県消費地の輸入コンテナ貨物の多くは博多港または北九州港に陸揚げされている。
・北九州港、博多港、下関港を除く九州・山口の港湾において外貿コンテナ定期航路が開設されているのは長崎港(中国)、大分港(韓国2社)、細島港(韓国2社、台湾)、志布志港(東南アジア)であり、概ね週1便または2便のウィークリーである。細島港の東南アジア航路を除けば、他はすべて平成6年以降に開設された航路である。

 

 

 

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