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 このように、世界で突出して取扱量の多い香港、シンガポールは、複数のターミナル及び多数のパースを一体的に運営し、公共バースとしてターミナルオペレーターが最適なバースの利用を行うことにより、ターミナルの稼働率を高め、集積のメリットを最大限発揮させている(船社に対しては優先使用権を設定)。
 一方、高雄、神戸のように船社の専用バースが中心となる港湾においては、ターミナルが分散している場合もあるが、グローバルアライアンスの進展により、同一コンソーシアム内でターミナルを集約化する動きがある。
 関門港はこれらの港湾と比較してコンテナ取扱量が非常に小さいにも関わらず、複数のターミナルを独立して運用しているため、これらを集約化したり、運用を一体化することにより、ターミナル運営の効率化が期待される。

 

3)方策の概要

 北九州港響灘地区及び白野江人工島、下関港の沖合人工島等、新たなコンテナターミナルが供用される際、現在の田野浦、小倉、岬之町の比較的小規模ターミナルの機能を新ターミナルに集約化し、ターミナルの物理的及び運用面での一体化を図る。また、太刀浦地区については、第1ターミナルと第2ターミナルの一体化について、新しいターミナル整備の状況をみながら検討する必要がある。

 

 

 

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