【潮風対談】はじめての海の日を振り返って
はじめての海の日を振り返って
運輸大臣 亀井善之
画家 柳原良平
今年の七月二十日は最初の祝日「海の日」。各地で様々な海のイベントが開催され、大いに盛り上がった。そこで、この間多忙な日々を送られた亀井善之運輸大臣と船や港の絵で著名な画家・柳原良平さんに、はじめての「海の日」を振り返っていただいた。
船と流通、そして港も変わった
柳原 まず、大臣に海や船との関わりについてお聞きしたいと思います。
亀井 私が生まれ育ち、そして今住んでいる所は神奈川県の県央部ですが…。子供の頃、毎年、江の島や湘南海岸に海水浴や遠足に行きました。また、親戚が大磯や二宮にありまして、朝、地びき網の時に行って新鮮な魚をもらってきたものです。その頃から海には夢と広々とした無限のものを感じました。
社会人になって、横浜の皆さんとお付き合いをするようになると、港の問題なども判るようになり、さらに運輸行政にも携わって、産業としての港湾全体が非常に変わってきていると思いました。
柳原 大臣は港の方とのお付き合いが多いから、大臣になられる前から港などについてお詳しいですよね。
亀井 つい最近も、ヘリコプターと船で横浜港を拝見し、大黒埠頭に行きました。最近は大きなコンテナ船があるし、時代が変わったのを実感しました。
柳原 船が変わってきて、背後の流通の姿が変わってきましたから、港の場所や構造みたいなものも変わってきましたね。
亀井 ところで、先生は海の絵をたくさんお描きになっていますが、海に関心をお持ちになったのはなぜですか。
柳原 とにかく子供のときから船が好きで。私はどちらかというと海は後で、まず船が好きなんです。東京生まれですが、京都に住んでいたので、なかなか港に行く機会がなかったので、子供向けの本で船を見たり、軍艦の本を見たりして、興味を持ちました。それ以来、船と絵の生活が六十数年続いています。
これだけしつこくやっていると、同じ船一つでも、ほかの絵描きさんが描いた船と違った独特の船が描けます。詳しいのが強みというか、逆に、解しいから縛られて抜けきれないところがありますね。
先ほど大臣がおっしゃったように、今はコンテナ船の時代です。あのような?のっぺらぼう?の船を描く人はあまりいないんですが、私は、現在、海運界を背負って活躍している船はというとコンテナ船なので、コンテナ船もよく描くようになりました。どちらかとい
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