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(2)日本におけるインターネットの歩み
日本におけるインターネットの歩みは1984年10月に慶応義塾大学、東京工業大学、東京大学をUUCP(Unix to Unix Copy Program、UNIXコンピュータ間の接続)方式で接続する実験プロジェクト:JUNETから始まった。JUNETの特徴は、政府主導で発展した米国とは対照的に、大学等の研究機関がボランティアとして運営していた、いわゆる草の根的な形態にある。このため、海外ネットワークと接続された1986年頃から利用者の急増と共に、ボランティアによる運営に様々な問題が発生することとなった。
この頃から、各地の研究機関がJUNETから独立し、独自のネットワークプロジェクトをスタートさせることとなる(東北大学のJAIN、慶応義塾大学のWIDE等)。このような発展の中で、日本全体のネットワークの円滑な運用を目的として、IPアドレス、ドメイン名の割当、全体の統括を行うJPNIC(日本ネットワークインフォメーションセンター)が東京大学大型計算機センター内に設置された。そして、1994年10月にJUNETは、その役割を終了したとして解散することとなった。

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図−2日本におけるインターネットの歴史
出典:「手にとるようにインターネットがわかる本(かんき出版)」

 

一方、商用利用については、1993年にIIJ及びAT&TJensがIP(インターネット・プロトコル)接続サービスを開始したことから始まる。1994年にWWW及びモザイクが登場することにより、日本のインターネットブームに拍車がかかり、1994年末から、いわゆる商用プロバイダの設立やVAN業者等の接続サービスヘの参入ラッシュを迎えることとなる。

 

 

 

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