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7.5 機関部重要機器の安全システム

機関部の各機器又は装置の安全システム(安全措置)については、7.2.4−3で、その意味、制御システム、警報システムからの独立性、その機能、安全システムのオーバーライドなどについて述べている。また、7.2.5で発電装置の自動・遠隔制御において、それらの安全措置、安全システムの規則上の要件を記載している。

これらに記載の内容のほか、安全システムとして考慮しなければならない点は次のとおりである。

(1)安全システムは「フェイルセーフ」の原則に基づいて設計すること。

ここにおける「フェイルセーフ」の考え方は、安全システム自体及び関連する装置あるいは機器のみならず、機関プラント全体あるいは船全体の安全に対して評価する必要がある。

(2)機関(ブラント)の運転の中断をできる限り避けるため、警報システムが動作してから安全システムが順次動作するようセンサーなどの設定を行うこと。

(3)安全システムは、制御システム、警報システムから独立なものとせねばならないが、各機器あるいは装置の安全システムの間も互いに独立なものとすること。

(4)安全システムが動作した場合、動作の原因を追跡できる手段を設けること。原因表示灯、第一原因表示装置などを装備し対応することが望ましい。

具体的な安全システムの内容は、機器又は装置の保護の見地より、規則要件に加えて、かなり多くの内容を含んでいる。ここでは、参考として、ディーゼル主機と発電装置の安全システムの具体例を表7.10及び表7.11に示す。

 

 

 

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