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5.1.4 その他のケーブル

必要に応じて高周波同軸ケーブル(JISC3501−93)、補償導線などが使用され、さらに耐低温性、非吸湿性の優れたテフロン絶縁テフロンシースステンレスあじろがい装ケーブルも使用されている。

また、近年、陸上輸送の増加により生じた環境問題などの解決策として、海上での高速大量輸送手段が求められるようになり、新形式超高速船(テクノスーパーライナー、TSL)が研究され、実験船が開発されている。このような超高速船では重量の低減が大きな問題となり、電装部材の重量の多くを占める電線の軽量化が不可欠である。このためTSLでは、新しい般用軽量電線が開発され使用されている。

この般用軽量電線はJIS般用電線と同等の性能を有する上に、難燃性を1981SOLASに適合する耐延焼性船用電線と同等とし、更に有害なガスを発生しないようにノンバロゲン電線にしている。そしてその特徴として、?無がい装ケーブル、?低比重、薄肉材料の採用、?新しいIECの先取り、などがあげられる。

工事上の利点としては、?線端処理が容易、?ハンドリング性が良い、?電線布設が容易、などがあげられる。しかし、がい装がないため、溶接の火や熱に対する耐性及び機械的強度について十分注意が必要である。

重量的には、各サイズによって異なるが、JIS般用電線と比べ60〜70%となる。(表5.2参照)

 

 

 

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