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第2章 電源装置

 

2.1概 要

本章では、船内設備のうち重要な電源設備について述べるが、船舶の電気方式については、一般には交流を採用するほうが経済的であり、機器の保守も容易であることから、現在ではほとんど交流化されているので、主に交流方式について述べる。また、電圧は発電機容量が300kVA以上となれば、動力装置にはAC440Vを採用するほうが経済的に有利である。電源装置の原動機としては、一般にタービンやディーゼル機関が使用されるが、場合によっては主機関が用いられる。また、船舶設備規程(第299,300条)によれば、国際航海に従事する旅客船、外洋航行船、国際航海に従事する総トン数500トン以上の漁船及び内航ロールオン・ロールオフ旅客船には、非常電源として蓄電池又は非常発電機を設けなければならない。

 

2.2 船舶の電気方式

 

2.2.1 交・直流方式の変遷及び特徴

旧来の船舶の発電方式は、主に直流方式が採用されたが、1958〜59年頃から急速に交流方式に変り今日に至っている。

現在では、船舶の発配電方式は交流方式が標準となっており、直流方式は特殊用途のもの又は特殊事情のある船舶のみに採用されている。

交・直流方式の特徴を比較すると、表2.1のようになる。

 

 

 

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