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委員会(MSC)で海上遭難安全システムの改善について審議を開始することを決定し、1973年の第8回国際海事機関(Intenational Maritime Organization:IMO)総会で海上遭難安全システムの開発に関する決議A.283(8)を採択した。
次いで1974年には1974年SOLAS条約を採択し、これは1980年に発効し、1981年及び1983年に改正された。また1976年にはインマルサット条約が採択され、1979年に発効した。初期はMAR1SATシステムで運用されたが、1982年2月よりはインマルサットが引き継いで運用を開始している。
1977年には世界航行警報業務がIMO総会で採択された。これは1979年のIMO総会で改正された。この業務は世界の海洋を16の区域に分け、夫々に航行安全情報に関する調整国を定めて区域内各国より提供される航行安全情報を系統だって放送するNAVAREAの設定と、その放送を受信して印刷するナブテックスシステムが樹立された。
1978年のIMOの第19回無線通信小委員会(COM)よりGMDSSの審議が開始され、一方1979年4月ハンブルグの会議で海上における捜索及び救助に関する国際条約(SAR条約)が採択され、1985年6月22日に発効した。
GMDSSは、1979年の第11回IMO総会で海上遭難安全システムの開発に関する決議A.420(11)を採択し、A.283(8)を廃止した。1988年11月SOLAS条約改正会議でGMDSSの導入に伴い1974年SOLAS条約を改正し、1992年2月1日から導入を始め、1999年2月1日より完全実施することとした。
これに伴い国内法の整備も着々と行われ、1989年6月21日には船舶設備規程が一部改正され、GMDSS機器の技術基準が定められた。1989年11月7日には電波法のGMDSS関連第1次改正が行われ、1990年9月18日にはGMDSSに関連して電波法施行規則その他の諸規則が改正され、1991年5月2日には電波法のGMDSS関連第2次改正が行われた。1991年5月15日には、船舶安全法のGMDSS導入のための一部改正が行われており、同年10月11日には、船舶設備規程等の一部が改正されて、GMDSS機器の搭載要件等が定められた。

 

 

 

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