日本財団 図書館


 

(4)目標の追尾は、ほとんどがIMO基準の20目標以上であり、すべて自動追尾方式である。
5・6・2 表示
(1)表示方式
ほとんどの機種が高輝度表示であるが、これも、その方式によって差異がある。現状ではPPI表示方式が大半を占めているが、TVスキャンのカラー表示方式のものもある。いずれもレーダーの画像にベクトル等のARPA情報を表示するものである。
(2)レーダーの映像とARPA情報の表示
a)レーダーの映像の表示は、別体形であっても完全な生映像を表示するシステムと、映像情報に完全な処理をしたビデオを表示するものとがある。
b)ARPA情報の表示は、他船の動向を表す速度ベクトル表示方式のものと、図形による表示方式のものとがある。なお、これにはIMO基準によって、航跡を表示する機能を付加することが義務付けられている。
c)レンジスケールは、いわゆるARPAとしてのレンジスケールのみを備えたものと、近距離から遠距離までの副指示器としての機能を完備したものとがある。
(3)数値表示
IMOの性能基準により、物標の方位、距離、真針路、真速力、CPA、TCPAの6種類のデーターの数値を表示することが義務付けられている。
これらのデーターの表示には、サブCRTによるもの、LEDを用いるもの、PPI上に同時表示あるいは分割表示するもの等と、各社各様の表示方式を採用している。
上記のデーターのほか、ほとんどのシステムが自船の針路と速力の表示を行っている。また、上記以外に他船のデーターを表示できるようにしたシステムもある。
5・6・3 警報
IMOの性能基準で規定されている目標に関する警報には、ガードリング警報、CPA/TCPAによる危険警報、ロストターゲットの三つの警報がある。以下それぞれについて述べる。
(1)ガードリング警報
任意(又は一定)の距離にガードリング(又はゾーン)を設定し、そこ

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION