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プを点滅させるものである。したがって、昼間は太陽光を検出して消灯し、日暮れと共に自動的に点滅させるようにしてある。しかし、レーダー電波が照射されたときは、昼夜の別なくそのパルスに応じて割り込み、連続点灯に近づくようになっている。また、レドームを含む容器は完全防水型となっていて、定期点検時の目安として内部の相対湿度が異常に上がったときに警報を出す、吸湿表示灯も備えられている。
2・7・5 捜索・救助用レーダー・トランスポンダーの性能要件
生存艇用SARTの性能要件は昭和62年のIMOの第15回の総会決議
Res.A.604(15)で次ぎのように定められている。この決議書では周波数、送信出力、受信感度などに関するITUの国際無線通信諮問委員会(CCIR)の勧告Rec.628が引用されている。
(1)はじめに
9GHz帯SARTは、関連するCCIRの勧告〔Rec/628〕及び決議書A569(14)により、次の性能要件を満足すること。
(2)性能要件
SARTは捜索側のレーダーに、等間隔の点列によって遭難者の位置を表示するものであること。
2.1 未熟練者でも容易に使用できること。
2.2 不適切な使用を予防できること。
2.3 SARTが動作し、レーダーに応答していることを生存者に通報する視覚又は音響モニターを備えること。
2.4 手動により電源の接・断ができること。自動スイッチを備えてもよい。
注:自船のレーダーによるSARTの船上試験は、他の船舶/航空機レーダーへの過度の妨害及ぴ電池の消耗に注意して数秒以内の電源投入で行うこと。
2.5 SARTが受信待機状態にあることを表示できること。
2.6 20mの高さから水面への投下に破損なく耐えること。
2.7 水深10mで5分間の水密性があること。
2.8 45℃の温度衝激においても水密性を保つこと。
2.9 生存艇と一体化されないSARTは水に浮くこと。
2.10 上記浮体の場合は、繋索に使用できる水に浮く索を備えること。
2.11 海水、油に耐えること。

 

 

 

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