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があったときは、スキャナは0Z’を軸として回転し、船首方位はX’B’=θ’として測定される。ちなみに物標Tの高さもaがa’として測定される。
θとθ’の関係は(2・7)式、aとa’の関係は(2・8)式で得られる。

 

 

018-1.gif

 

(2・7)

 

 

sin a' = cosΘ (cosθcos a sinΨ+cosΨsin a) - sinΘsinθcos a
(2・8)

 

レーダーは電波の眼といわれているように(2・7)式に注目し、さらに物標Tが海上物標であればa=0であり、縦傾斜ば小さいとすればΨ≒0である。これらを入れて(2・7)式を整理すればθ’は(2・9)式で得られ、θ’とθとの差θ’−θは(2・10)式で得られる。
tanθ’=cosΘtanθ
(2・9)

 

 

018-2.gif

 

 

(2・10)

 

 

 

2・6 特殊な映像

レーダーは電波の眼といわれているように物標の検知に電波を使っているから、電波を反射する物標があれば海面の波でも雨でもすべてレーダーの画面に現れて、陸地や他船という航海上必要な映像を乱したり隠したりする。また、反射の強い部分だけが現れて、実態と異なる形を見せて惑わすことも多い。次にこれらの映像について、実際にそこに物があって、それが惑わすもとになるような場合を誤りやすい映像として2・6・1に説明し、そこにはなにも物標がないにもかかわらず、映像が現れる場合を偽像として2・6・2に説明することとする。
2・6・1・誤りやすい映像
(1)海面反射
海面が波立っているときは海面からの反射があり、その中にいる小舟の反射を隠してしまう。また、海面反射と漁船の群れとの区別もつかなくなる。

 

 

 

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