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(2・2)

 

 

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注R:距離 S:受信感度
P:送信電力の尖頭値 G:空中線・ゲイン
λ:波長 σ:物標の有効反射面積
Hs:空中線高さ He:物標の有効高
As:図中の値 Ae:図中の値
Re:地球の電波的等価半径(6371229.3m×4/3)
これらの伝搬式で、受信感度Sがそのレーダーの最小受信感度Sminになるときの距離Rが、その物標の最大探知距離Rmaxということになる。
これらの式から、最大探知距離を大きくするための条件を列挙すれば、大体次のようになる。
?空中線利得を大きくする。したがって、使用波長が一定のときは空中線の有効面積を大きくすればよい。
?送信電力を大きくする。
最大探知距離(Rmax)は、送信電力(Pt)の四乗根に比例する。従って、Rmaxを2倍にするには送信電力を16倍にも増加しなければならず、電力を大きくすれば価格が上がり、その割には最大探知距離は伸びない。このため、最近は電力の増大よりも最小受信感度を改良するようにしている。
?受信感度を改良する。
小さい受信電力でも雑音と識別して映像とすることができるように、受信機の内部雑音をできるだけ小さくする。また、回路による反射損失を小さくし、高周波帯での感度を改良する。
?レーダーの空中線高さをできるだけ高くする。
レーダー空中線の高さについては、1・3項を参照されたい。

 

2・2最小探知距離

近接した物標の、探知することのできる距離の最小値を最小探知距離という。電波ば1μsにつき約300mの距離を伝搬するから、1μsでは150mの距離を往復することになる。また、レーダーでは、送信パルスが出ている間は、反射電波が帰ってきても受信することができない。したがって、パルス幅τ(μS)と最小探知距

 

 

 

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