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5.3 但馬ヘリコミュータ
ヘリコプターによる計器飛行ルートの典型的な例として、山越運用:但馬ヘリコミュータを選び当該ルートの運航上もっとも係わりのある運航者ということで川崎重工が、当該ルートの飛行パターンの検討及び模擬運航を担当した。
1)IFR運航の検討
但馬ヘリコミュータ路線のうち“神戸ヘリポート〜但馬空港”路線をIFR運航方式検討路線とした。検討結果を次頁に示す。
2)IFR模擬運航
当該ルートは、冬期気象条件が厳しく(山間部:凍結気象状態、但馬空港:日本海側気候)全ルートを飛行する機会に恵まれなかった。そのため、模擬飛行は神戸ヘリポートの出発進入(アーク進入)のみ実施した。飛行評価表を表5.3-1に示す。
飛行中、現在建設中の明石大橋の裏側で橋の影響と考えられVOR及びDMEの指示不良が観察された。また、当該大橋の高さが993ftあることから橋上空通過高度は2000ftとなり、上空を通過する関西空港進入機との管制間隔の確保の問題があると予想され、明石人橋を回避するルートの設定が必要である。また、今回利用したアーク進入方式の設定基準が設定されていないので、今後検証する必要がある。
本来の目的である山越運用に関するIFR模擬運航が天候等の理由によりできなかったが、次回は山越ルートでの模擬運航の実施が望まれる。

 

 

 

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