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2.4.1.1ロシア極東空域におけるCNS/ATM運航デモンストレーション
(1) 概要
1996年11月14日、ロシア航空局(FAAR1)から日本航空に対しCNS/ATM Operational Demonstrationルートヘの飛行許可が出され、ニューヨーク発東京行き便において以下の通り実施した。
実施期間は、1996年11月28日から1996年12月14日(ニューヨーク出発日)で、JAL005便ニューヨーク発東京行きのFANS対応機材(JA8079およびJA8086)の2機材を対象とした。実際にCNS/ATM運航デモンストレーションを行った便は、1996年12月3日を除く、ニューヨーク発11月28日から12月14日までの合計16便であった。
実施経路は、「ADREW(N69W141)……SCC(Deadhorse)……BRW(N71W156)……LISKI(N70W168)……CNS 1 route……MA……G212……TA……B337……MVE」で、ロシア航空局から承認されたロシア極東空域内経路であった。表2.4.1−1に当該飛行ルートを、図2.4.1−2に当該飛行ルート・マップを示す。実施形態は、従来の音声による管制通信を基本にし、付加的にCPDLCを使用した管制の実証を行った。具体的には、音声通信にて管制指示・承認を発出し、それが受領された後、CPDLCにおいても同じ内容の管制通信を実施した。
(2) 地上におけるCNS/ATM運航デモンストレーションのための準備CNS/ATM運航を行う航空機は、ATC Flight Planにて、その旨通報しなければならない。ATC Flight Planについて提出する飛行計画書の記入要領は次のとおりである。

 

第10項「使用する無線設備」:次の記号で記入する。
義務無線機器が完備していない場合……N
義務無線機器を総て搭載している場合……S
搭載している無線機器の種類を下記の記号により上記NまたはSに続けて記入する。
LORAN C…………C
DME………………D
ADF………………F
GNSS………………G
HF無線電話……H
ILS……………………L
OMEGA…………………M
VOR……………………O
RNPタイプの証明……P
TACAN…………………T

 

1 FAAR:the Federal Aviation Authority of Russia

 

 

 

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