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1.2研究目的

国際民間航空期問(ICAO)では、将来の航空航法システムとして、CNS/ATMシステム(CNS:通信(C)、航法(N)、監視(S)/航空交通管理)が承認され、人工衛星とデータリンクがその中で重要な役割を果たしている。
わが国を含め世界的にもCNS/ATMシステムの実現に向け地上設備及び衛星システムの導入が進められており、同時にそれに対応した機上装置の開発も進められている。
わが国においても1999年には運輸多目的衛星(MTSAT)が打ち上げられることから、CNS/ATMシステムの推進を図るためには、早期に充分なる機上装置の調査解析を行うことが重要であると考え、前年度に引き続き、本研究を実施するものである。
衛星を利用したCNS/ATMシステムの導入にあたり機上装置について解析を行い、その機能・性能がどのようなものであるかを確認するとともに、その結果を地上装置の開発に反映させ、評価試験では、通信能力、効率性、信頼性等について評価し、実際に運用した場合の有効性、問題点等を検討する。

 

1.3研究内容

平成7年度から本研究は開始された。
平成7年度は、「試験システムの設計・試作」を中心に、B747−400のFANS機上装置(ハードウェア及びソフトウェア)の機能及びデータ伝送試験をおこなう情報の調査をおこない、これによりFANS機上装置の評価をおこなうための地上試験システムの設計・開発を実施した。具体的には、以下の項目について調査研究を行った。

 

1) FANS機上装置の調査
a) 機上のFANSに係わるハードウェアの調査確認
b) 機上のFANSに係わるソフトウェアの調査確認
2) 評価方法の検討
3) 地上試験システムの検討及び設計
a) データ通信機能で伝送すべき情報の検討
b) 地上試験システムの構成の検討
c) 地上試験システムの設計
4) 地上試験システムの開発
a) 地上試験システムのプログラミング
b) 地上試験システム単体のシステムテスト
5) データ通信サービス・プロバイダーシステムの調査

 

 

 

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