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5. 調査研究の成果

平成6年度から3ヵ年にわたって「大規模油流出防除技術の研究開発」の一環として「油処理剤の性能の再評価に関する調査研究」を実施した。
本調査研究の開発テーマは、
・高粘度油用油処理剤の開発と要求性能
・航空機散布用油処理剤の試作と要求性能の2つに分けられる。
本調査研究の主要な成果を、次に示す。

5.1 高粘度油用油処理剤の開発と要求性能

(1)高粘度油用油処理剤の開発
開発した高粘度油用油処理剤D−1128は、各種原油、A重油及びC重油の広範囲の油種に適用でき、しかも、適正散布率は原油で6〜8%、A重油で2〜3%、C重油で6〜10%(舶査第52号に準拠した試験方法による。)と極めて少ない量で処理できる油処理剤を開発することができた(表5−1参照)。

表5−1 油粘度と油処理剤適正散布率

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(注)括弧内は、現在市販されている油処理剤の適正散布率
(2)生分解度及び対生物毒性
舶査第52号に基づき実施した生分解度及び対生物毒性試験(スケレトネマ・コスタツム、ヒメダカ)は、判定基準を大きく上回る良好な結果であった。
特に、スケレトネマ・コスタツムは、現在市販されている油処理剤の約5倍低

 

 

 

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