日本財団 図書館


 

4.2 風浪撹絆による油処理剤

3.2.2のMDPC法は、2.1の各国の油処理剤の性能試験法の各項目について調査した結果と予備試験を通して検討開発した。性能試験方法として検討した項目とその結果は、次のとおりである。
撹拌法振 幅40mm、毎分35往復横振とう
撹拌時間 20分
撹拌エネルギーの大きさ 砕け波のない穏やかな波面
容器容量 1,110ml
油:水比(OWR) 1:550
油:油処理剤比(ODR) 10:0.4(又は乳化率20%となる散布率)
静置時間 10分
油処理剤の散布方法 予め混合(参考値として別々添加を加える。)
再現性 良好
試験油 5,000cSt程度のC重油及び風化原油
乳化率 20%以上(10分静置)
油分抽出試薬 クロロホルム(JIS等を勘案する。)
本調査研究では、C重油(3種1号)のほかに風化カフジ原油(蒸発率30%)についても乳化性能を調査し、良好な結果を得ることができた。このことから、試験油は数種類とし、数種類の乳化性能を把握するとともに、海上流出油への適応性を事前に調査しておくことも今後の検討課題である。
本調査研究で開発したMDPC法については、試験法の技術的な修正等の課題が残されていることから、今後別の機会に対生物毒性試験方法も含めて検討する必要がある。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION