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2. 油処理剤の要求性能の検討

2.1 各国の油処理剤の性能試験法

我が国における油処理剤の性能試験基準は、前述のとおり運輸省通達(昭和59年舶査第52号)に定められ、この性能試験基準に定める技術上の基準に適合した油処理剤が型式承認され、排出油防除資材(平成8年4月現在49種類の油処理剤が承認されている。)として使用されている。
一方、諸外国における油処理剤の性能試験法は種々開発されているが、我が国の舶査第52号のように性能基準(対生物毒性を含む。)を明記した試験法は、本調査研究の範囲では、ラボファイナ試験法(英国)、EPA改訂標準試験法(米国)、Mackey試験−MNS法(カナダ)及びNF.T90−345(フランス)の4試験法しか見当たらない。このうち、フランスの試験法には、乳化率の基準値が明記されていない。
各国の試験法のうち代表的な試験法であるラボファイナ法(英国)、MNS法(カナダ)及びNF.T90−345(フランス)を本章未に記載した。
我が因の試験法を含めて諸外国の油処理剤の性能試験法の概略を、表2−1に示す。また、各項目について簡単に記述すると、次のとおりである。
(1)撹拌法
各試験法(表2−1参照)の撹絆は、多種多様な方法が考案され、試験手順に組込まれている。
撹拌法を分類すると、次のとおりである。
・フラスコをシェーク;Swirling(渦巻状に動かす。)
反転運動、同転運動、トド振とう、横揺れ振とう(新たな方法)−
渦巻フラスコ、ラボファイナ、EXDET、舶査第52号、MDPC
・撹件棒等;振動パドル、プレート、リングの作動−
IFP希釈試験法、振動フープ試験
・試験溶液を循環ポンプシステムを通じて散布し、再循環させる。−EPA標準

 

 

 

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