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2.2.3 OTC8113ダイナミックポジショニングのための安全プログラム

DP-PS:A Safety Program for DP Operations
Andre Cordeiro,Roberto Paschoalin and Evandro Fanes,Petrobras

 

概要
大水深におけるプロジェクトを開発しているため、ペトロブラスでは、掘削、仕上げ、インターベンション(接続)やパイプラインの取り扱い等さまざまなアプリケーションにおいて、ますます多くのDP装置が使われるようになっている。オペレーションの複雑さが増す中で、海底坑口装置や船体に対する重大な事故につながるDPS(自動船位保持システム)の故障の危険性を最小限にするため、”Dp-pS”(=SafetyProgram for Dynamic Positioning Operations)という名前を付けたプログラムが熟考された。この論文はDP-PSを簡単に紹介するもので、DPオペレーションの異なった局面を考慮したいくつかのグループから構成される。すなわち船体の遭遇する事故のデータバンク、緊急切り離し手順、リスクの比較、DGPS(ディファレンシャル・GPS)の適用、ウェルコントロール機器と標準的な手順、試験計画及びDPオペレーションのガイドライン。非常に多数のDPコントラクターがブラジルで操業しており、プログラム開発に当たって関係者の協力的雰囲気が成功の重要なファクターとなった。結果としてDPの事故が顕著に減った。
はじめに
大水深での生産は世界中でも極めて新しい活動であるため、技術とそのコスト、適合する材料/機器の不足等いくつかの関心事がある。合理的な安全レベルで操業を続けるために必要な事がそのキーポイントとなる。この問題は、DP付きリグの特性、ブラジルという限られたエリア内での通常の孤立した開発井とは異なる油田群における開発業務への適用を考えると、より重要なものになった。
最初のDP装置が1984年12月にカンポス堆積盆地における開発計画において使われた。その後、DP付き船団は増え、来年には11基が同時に主としてマーリンフィールドや他の大水深フィールドの開発計画に従事する予定である。
ある特別のイニシアチブが計画の最初から取られていた。これらのイニシアチブの中では、ライザー切り離しの手順とウェルコントロールのポリシーに関し、特別の注意が払われた。
新しい開発のフェーズを予測して、ペトロブラスはDP機器の適用に関する安全面を検証するDP-PS(ポルトガル語でDPの安全プログラムの頭文字)と呼ぶ統合プログラムを確立した。
プログラムの形成
1992年、DP付きリグの集団がカンポス堆積盆地に到着し、DPコントラクターの数が5つに増えた。ブラジル海域において、多くのDPリグが同時に稼働し、開発のスピードアップを目指してオペレーションノウハウを競い合った。
大水深での開発に慣れた熟練者は、安全性を高めるアイデアを出すために1つにまとめられた。提案には、ある基本精神が適用され、ブレーンストームが連続的に開かれた。第1に、このプログラムは海洋構造物の上にいる人間にとって重要な事柄に焦点を当てる。すなわち船上の人間がボタンを押すが通常は決断を下すまでに十分な時間を持たない。使命は、色々な方法でこの決断を下すのを支援することである。第2に少ない数のプロジェクトでプログラムを開始し、努力を集中し、初めに得られた結果を次のプログラム強化に役立てる。第3に、プログラムの推奨するプラクティスを広めることを保証し、いつでも必要な時にレビューできるチャンネルを開けておく。
DPコントラクター
現在、協力関係が目立っている。しかしながら、関係者の利害関係が相反することにより扱いが困難になることがある。この場合、安全

 

 

 

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