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2.1.6 Maritime HydraulicsのRam Rig

1. 経緯
マリタイム・ハイドロリクス社はラムリグのアイデアを1987年に考案し、1988〜9年に技術検討を重ね、特にホイスティンク及びチューブラーのハンドリング効率の面について評価を得ることができた。
1986年から現在までに、ラムリグの目的に適合する過酷な使用条件における大規模な流体変速機のコントロールシステム及び全ての主要機器に関する十分な作業実績も得ている。
ラ-ムリグの主な開発目的は以下の通りである。
A.省力化及び作業環境の改善による安全性の向上
B.全体重量、要求空間及び各装置総量の減少によるコスト削減
C.システム性能と既存システムの効率向上

 

2. 概要
ラムリグは下記の基本要素から構成される。
?ラム(油圧シリンダー)
?トラベリングヨーク
?ホイスティンクワイヤー
?平衡装置
?ラムガイド(ガイドタワー)
?トップドライブシステム(TDS)
?油圧システム
ラムからの持ち上げ力は次のようにホイストラインの中間からトップドライブに伝達される。
トラベリングヨークが最低位置にある場合、ラムは完全に引っ込められた状態となる。
・ホイストラインは固定長の平行ラインで、一端はドリルフロアーに固定され、他端はTDSに固定される。
・各ラム4本ずつ平行のホイストラインはトラベリングヨークのシーブにかけられており、それによって、ラムから押されることで、TDSの持ち上げ力を伝達する。
従って、TDSのトラベル距離と速度はラムの行程の2倍となる。ラムの運動速度は最大1m/secであり、これによりTDSのトラベル速度は最大2m/secとなる。これは、通常リグの高速度ホイスティンクと同等である。

019-1.gif

 

(1)ラム(油圧シリンダー)
ラムは復動油圧シリンダーで、13年前から使用されているクラウンマウント型のモーションコンペンセータの形態と同様である。ピストンロッドはセラミック層によりコーティングされてお

 

 

 

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