はじめに

海洋科学技術センターは我が国の海洋科学技術に関する研究開発の中枢機関として、昭和46年に設立されて以来、深海底の探索、地球規模海洋変動の解明、沿岸域のスペース有効利用等に関する研究開発を推進するとともに、これら研究開発を円滑に進め、さらに、その成果を広く普及すべく、情報活動や研修事業も推進してきました。

そして、この情報活動の一環として、毎年、海外で開催される海洋開発関連の主要な会議に参加し、また、海洋関連機関及び企業を訪問して、海洋科学技術に関する最新の情報を入手して、広く関係者へ提供することに努めてきました。

今回の調査では、米国ヒューストンで開催されたOTC'96に参加し、さらに、テキサスA＆M大学にあるODP（Ocean Drillng Program）、ボストン近郊のSeaBeam社、Emerson＆Cumming社を訪問し、海洋石油開発及び掘削技術の動向を調査するとともに、各社の技術開発動向、技術レベル等について調査しました。

本調査に当たっては、海洋開発関連各社のご協力も得て、各分野の第一線でご活躍中の専門家に参加いただき、多角的な調査・情報収集を図るとともに、訪問先においては、多数の研究者、技術者と交流を深めることができました。ここに、その成果として、「OTC'96調査報告書」をとりまとめましたが、本報告書が、関係各位へいささかなりともご参考になれば、幸いと存じます。

最後に、資金的支援を賜った日本財団、調査の実施及び報告書の作成にご協力いただいた関連各社、調査参加者、及び関係者の方々にこの場を借りてお礼申し上げます。

平成8年12月

海洋科学技術センター

深海開発技術部

網谷泰孝

目次へ　　　次ページ