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(B)輸出対策
 
また、先進競争相手諸国も、このような事情からして、現状では輸出進出への積極的な動きはなく、輸出拡大対策といったものも考えていないようである。
 
(C)モーリタニアとの歴史的、経済的なつながり
 
紀元10世紀頃、現在のモーリタニアには、黒人系民族が主として北西部及び東部に、北アフリカのベルベル系民族が全地域に散在して居住していた。
欧州人で最初にモーリタニアに進出してきたのは、14世紀頃のポルトガル人であつた。
その後17世紀に入ると、スペイン人が基地を設けて内陸へ進出し、ついでオランダ、英国、フランスなどの商人が進出して、奴隷売買やゴムの取引き基地として、互いにその勢力を争った。
これらの中で最も勢力を伸ばしたのはフランスで、1815年のウィーン会議で、セネガルにおける自国の権益を列強に認めさせることに成功した。
1920年12月、フランスはモーリタニアをフランス領西アフリカ連邦政府管理下の植民地とし、行政上セネガルとモーリタニアを1つの地域として、首都をサンルイ(現在はセネガル領)に置いて統治した。
1958年11月、モーリタニアはフランス共同体の枠内で自治共和国となり、1960年11月28日完全に独立を達成した。独立により、新首都ヌアクショットが大西洋沿いの砂漠のなかに建設された。
モーリタニアは親仏的、穏健な非同盟主義を外交政策の基本としている。従って、旧宗主国フランスを初めとして、西欧諸国、米国、共産圏諸国との関係は良好である。また近隣のアフリカ、アラブの諸国とも密接な関係を維持している。
モーリタニアは独立以来、フランスとの関係が特に緊密で、フランスと防衛・経済協力、文化などに及ぶ各種の協定を締結しており、毎年多額の経済援
 

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