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2. ナポリ港
ナポリ(90年人口約121万人)は、イタリア南部における鉄鋼・造船・化学工業など重化学工業の中心地であり、同港はイタリア第2の貿易港である。近郊のベスビオ火山とナポリ港を控えた景勝地で、世界3大美港の一つとして知られ、ボンベイの遺跡もあって観光都市として世界的に有名である。
港は、客船および貨客船用、コンテナ船用、タンカー用の3地帯に区画されている。
埠頭は長さ延べ約11.2キロ。係船用の80バース(水深7.31m〜10.40m)があり、このうち約70%は大型船の収容に適している。
主な設備は、電動クレーン(3トン〜40トン)60基、自動クレーン(5トン〜18トン)7基、フローティング・クレーン2基(60トン、100トン)などがある。
コンテナ・ターミナルには、コンテナ用クレーン(40トン)1基および門形クレーン(40トン)4基がある。
タンカー・ターミナルには、3埠頭(11バース)があり、大型タンカー4隻の同時収容が可能である。
燃料油、ディーゼル油、ガスオイルなどの供給が可能である。
船舶修理施設は、Fincantieri SEBM Yard,Giovanni Carrino Sons,G.&R.Salvatoriなどの造船所があり、修繕用ドライドック3基(349m×45m,202m×28.9m,113m×20.5m)、浮ドック2基(能力65,000DWT,50,000DWT)、150トン・ポンツーン8隻、海軍所属ポンツーン7隻などが使用できる。
89年の港湾貨物取扱量は2,016万トンに達している。
3. ベニス港
ベニス(90年人口約32万人)は、アドリア海に面し、中世紀には世界的な商港として繁栄していた。市街は122の小島の上に位置し、橋と運河によって相互に結ばれ、水の都として有名である。
港の周辺は、鉄鋼・造船・化学工業などの臨海工業団地となっている。
港の主要設備は、客船用の埠頭バース(全長3,000m)、コンテナ船およびRo/Ro船用のバース(全長608m)、コンテナ用高架クレーン4基(35トン×1、
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