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 この外国投資額を業種別にみると、製造業が第1位で、次いで金融、保険、商業、不動産が大きなシェアを占めている。製造業の中の主な業種は、化学、輸送機器、電気・通信機器、機械、鉄鋼・治金、薬品、食品などである。
 ブラジルの対外債務残高は、1990年初頭の1,150億9,600万ドルから、92年末は1,211億1,100万ドル(このうち、862億5,100万ドルは長期公的債務)、93年には約1,327億ドルと推移しており、92年の対外債務(元本および利息)の返済額は、商品・サービス輸出収入総額の24.4%以上に達している。
 1985〜92年におけるインフレ率は、年平均731.3%であったが、92年の年平均インフレ率は1,008.7%、93年は2,244.0%と急騰している。
 失業率は、91年4.5%、92年5.8%、93年5.4%という高い比率で推移している。
 ブラジルは、発展途上国の中では、最大の対外債務残高を抱えており、対外債務の返済、インフレの抑制、不況の克服という3大課題をめぐって、政府の今後の動向が注目されている。

 

 

 

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