アルゼンチンの商船隊は年々減少傾向にあり、10年前の1985年には549隻、246万総トンであったが、94年には468隻、72万総トンとなり、また、これらの平均船齢も20年に達しており非効率な老齢船が多い。
漁船需要は比較的活発であり、1985年の173隻、9万総トンが、94年には362隻、20万総トンとなっている。
一方、アルゼンチンの造船技術は中南米ではブラジルに次ぐ技術水準にあり、最大建造能力80,000DWを有する造船所もあるが、同国の1994年建造実績は極めて少なく殆ど活動していない。
この要因としては、1992年に民営化された大手海運会社ELMA社からの発注がなくなったこと、並びに外貨不足による鋼材、舶用機械等を手配できないこと等である。