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チ リ

(1)一般事情

 チリ共和国は、南米の太平洋岸に沿った世界一の細長い国(南北4,300km、幅150〜200km)で、北はペルーおよびボリビア、東はアルゼンチンと、それぞれ国境を接し、南端はマゼラン海峡に面している。
 アルゼンチンとの国境沿いには、南米大陸を縦断するアンデス山脈が走っており、更に太平洋岸沿いには、アリカからタイタオ半島近くまで海岸山脈が縦走している。
 アンデス山脈中には、海抜7,023mのアコンカグア山をはじめ、6,000m以上の高峰が多数そびえ立っている。海岸山脈は高くても2,000mと比較的低い。
 アンデス山脈と海岸山脈の間には、サンチアゴからプエルトモントまでの中部地方の肥沃な平野と、北部のタラパカ砂漠やアタカマ砂漠が横たわる高原がある。
 チリは、日本と同様に火山の多い国で、地震多発国としても有名である。国土面積は756,945平方キロ(日本の約2倍)で、人口は1,381万人(1993年央)である。首都をサンチアゴ(93年6月末現在463万人)に置く。
 人種は、スペイン系75%、その他の欧州系20%、インディオ系5%から成っている。
 言語は、スペイン語が主要語として使用されている。
 国家宗教はないが、国民の大部分はキリスト教徒であり、約79%がローマ・カトリック教会に属している。
 気候は、国土が南北4,300キロと非常に長いので、次の4地帯に分けられる。

 1. 砂漠地帯

 ペルーとの国境から南緯30度の北部地方は砂漠で、降雨が殆どない亜熱帯気候である。

 2. 地中海性地帯

 サンチアゴ周辺は地中海性気候であるが、フンボルト寒流の影響で夏の暑さは緩和されている。
 首都サンチアゴの1月の平均気温は67°F(19.5℃)、7月の平均気温は46°F

 

 

 

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