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エクアドル

(1)一般事情

 エクアドルは南米大陸の西岸に位置し、北はコロンビアと、東および南はペルーと、それぞれ国境を接し、西は太平洋に面している。本土から約1,000キロ沖の太平洋上に散在するガラパゴス諸島もエクアドルの領土である。

 総面積は270,670平方キロ(ガラパゴス諸島の7,844平方キロを含む)、人口は10,782,000人(90年央推定)、人口密度は1平方キロ当り39.8人となっている。

 首都キト(90年央の人口128.2万人)は、赤道直下にあるが、海抜2,900mの高地にあるので、気温は1月の平均15℃、7月の平均14.4℃と涼しい。その外港グアヤキル(人口176.4万人、同国最大の港湾都市)は、鉄道で450キロの距離にある。

 エクアドルは、太平洋岸地域、アンデス高地、東部アマゾン低地に大別され、人口の多くはアンデス高地の中の盆地に集中している。

 住民は、インディオ40%、メスチソ40%、その他から成り、インディオ族の多い国である。

 言語は、スペイン語が公用語であるが、ケチュア語(Quechua)およびその他の土着語も日常広く使用されている。

 宗教は、住民の約90%がローマカトリック教徒である。

 高原の東部はアマゾン盆地の一部をなし、ゴム、パナマ草(パナマ帽の材料)などを栽培し、アンデスの西斜面ではコーヒー、米、カカオ、砂糖きびなどの栽培が盛んである。

 88年におけるエクアドルの国民総生産(GNP)は、1986〜88年の平均価格をべ一スとして算定すると109億2,000万ドル(1人当り1,080ドル)であり、1980〜88年の期間にGNPは実質で年率平均1.7%の伸びを示したものと推定されるが、1人当りのGNPは年率1.1%減少した。これは、この期間における人口が年率平均2.8%増加したことによる。

 1980〜88年におけるエクアドルの国内総生産(GDP)は、実質で年率平均2.0%

 

 

 

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