の順になっている。
これは、建造船の発注が価格、納期という国際入札によるものではなく、コーヒーを主体とする相手国との貿易取引状況が政策的に強く打ち出されているためである。
これらの事情から推して、契約条件は現金決済か延払いであるが、延払いは国際的に取決められた範囲内で決定されているものと考えられる。
(E)取引ルート
コロンビアにおける船舶輸入は、前述のようにFlota Mercante社を主とし、民間の各海運会社自体で行なっている。
わが国に対コロンビア船舶輸出の実績が乏しいのは、コロンビアが旧宗主国のスベインや、通商面で活発な交流のある欧米諸国に対する認識度に比べ、日本の造船事情に対する認識が浅く、十分に理解されていないためである。
従って、関係筋に対し、コロンビアの国情に最も適した船型や仕様の経済船のPRを行なうことにより、わが国の造船事情の認識や理解を深めさせることが取引きへのルートになる。
(7)競争相手国との競争条件の比較
(A)延払い、船価、品質等条件の比較
わが国からの船舶輸出の実績が少ないので、その比較まできないが、現在コロンビアで稼動中の船舶の大部分が一般貨物船であることからして、各建造国の品質、船価、支払条件などについては同様の水準にあり、各国間に優劣の差は殆どないものと思われる。
わが国は、円高による船価の差などを考慮すると不利な地位にあるといえる。
(B)輸出対策
スぺインは、コロンビアとは歴史的に最も深い関係にあり、最近は船舶輸出、カルタヘナ造船所建設などにも協力し、コロンビアからの信頼も厚く、コロンビア各部門に強固な地盤を築いている。