日本財団 図書館


インドネシア

(1)一般事情

 インドネシアは、東西5,110km、南北1,888kmに及ぶ広大な海域に散在するスマトラ島、ジャワ島、カリマンタン島(南ボルネオ)、スラワン島(セレベス)、イリアン・ジャヤ(西ニューギニア)などをはじめ、大小13,677の諸島(うち、約6,000の島嶼以外は無人島)から成り、国土面積は1,919,317平方km(日本の5.08倍)、人口は1億9,528万人(95年12月末)である。
 公用語はインドネシア語(マライ語系)であるが、地域によってはジャワ語、スンダ語、アラビア語などをはじめ、300種以上の種族語や方言が日常使用されている。
 宗教は、住民の約87%が回数、約10%がキリスト教、その他はインド教、仏教などの信徒である。
 インドネシア経済は、農林水産業及び石油・天然ガスなど鉱工業に対する依存度が極めて高く、製造業の育成を通じて産業構造の高度化を推進しつつある。近年、外資の導入もあって、電子・電気機器、自動車などの近代工業が急速に発展している。
 世銀の推定によると、1994年におけるインドネシアの国民総生産(GNP)は、1992〜94年の平均価格をべースにして算定すると、1,676億6,320万米ドルであり、国民1人当り880米ドルに担当する。
 1985〜94年の期間に、国民1人当りのGNPは、年平均実質6.0%の割合で増加したものと推定される。
 この期間(85〜94年)に、インドネシアの人口は年平均1.6%の割合で増加している。
 インドネシアの国内総生産(GDP)は、1980〜93年の期間に年平均実質5.8%の割合で増加した。94年のGDP増加率は、7.3%に達している。
 農業部門(林業および漁業を含む)は、1993年にGDPの約18.5%を寄与し、労働人口の50.7%(94年)が、この部門に従事している。
 国内消費用の重要農作物は、米(94年の収穫高4,625万トン)、カサバ(同1,500万トン)、とうもろこし(同662万トン)などである。主要食糧の米は、かつては自給自足が可能であったが、1993〜94年には米その他穀物を大量に輸入している。
 インドネシアは、ゴムの輸出はタイに次ぐ世界第2の大輸出国であり、パーム油の輸出もマレーシアに次ぐ第2の大輸出国である。
 その他の主要換金作物は、コーヒー豆(94年の収穫高44.2万トン)、ココナツ(同1,480万トン)、タバコの葉(同8・5万トン)、砂糖きび(同3,150万トン)などである。
 漁業部門はGDPの1.8%(94年)を寄与し、エビおよびマグロは漁業輸出額の主要部分を占めている。
 インドネシアは、1992年には国土面積の59.9%(91年は60.3%)が熱帯雨林で占めていた。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION