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バ ン グ ラ デ シ ュ

(1)一般事情

 バングラデシュは、南アジアに位置し、南東の一部はミヤンマーと国境を接し、南はベンガル湾に面し、北部、東部および西部はインドと国境を接している。
 国土面積は147,570平方キロ(日本の0.38倍)で、人口は1億1,140万人(1992年央)となっている。このうち、首都ダッカが364万人(1991年国勢調査)、主要都市チッタゴンが157万人(同)、クルナが60万人(同)である。
 言語は、ベンガル語が公用語で、国民の約95%が使用している。その他ヒンディー語、ウルドウ語、ビハリ語などが少数民族によって使用されている。英語は商業用として広範に使われている。
 宗教は、回教(イスラム教)が国家宗教であり、国民の85%以上が回教徒である。
 その他少数民族が、インド教(12.1%)、仏教(0.6%)、キリスト教(0.3%)などの信徒である。
 気候は、典型的な亜熱帯モンスーン型で多雨多湿である。
 季節的に大別すると11月から2月までは温暖な乾季で晴天が続き、平均気温は19℃(67°F)である。3月から5月にかけて気温が上昇し、北西風が吹き、大スコールになる。この時期に年間降雨量の5分の1が降り、特に5月は一年中で最も暑い。
 6月から10月まではモンスーン季節で、平均気温は29℃(84°F)と高く、雨量が多く、最も多湿な時期である。
 ベンガル湾からの多量の湿気を含んだサイクロン(台風)が、この時期の気候の一大特徴であり、この定期的なサイクロンによって、大被害を受けることが多い。
 世銀の推定によると、1992年におけるバングラデシュの国民総生産(GNP)は、1990〜92年の平均価格をべ一スとして算定すると、246億7,200万米ドルであり、国民1人当り220ドルに相当する。
 1985〜92年の期間に、GNPは実質で平均年率1.7%の割合で増加している。
 この期間(85〜92年)に、バングラデシュの人口は年平均2.2%の割合で増加している。

 

 

 

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