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 タンカー・ターミナルには、民間企業の石油基地や精油所が多数軒を並べている。その主なものは、Esso SingaporePre.,Ltd.(4バース、全長982.1m、吃水7.6〜16,1m)、Singapore Petro1eum Co.Pte.,Ltd.(4バース、吃水8.O〜15.5m)、Singapore Refining Co.(係船ブイ、吃水23m、最大32万DWT型タソカーの収容可能)、Ca1tex(Asia)Ltd.(2バース、水深13.41〜13.71m)、Shell Eastern Petroleum(Pte.),Ltd.(2突堤、水深10.9〜12.8m)、GATXTerminals(Pte.),Ltd.(2バース、全長436m、水深13.2〜14.4m)などがある。
 清水、食料、燃料、ディーゼル油など全て供給が可能である。
 曳船は、17隻(700馬カ〜3,000馬力)が使用できる。
 88年の入港船舶数は33,846隻(343,300千G/T)で、貨物取扱量は129,500千トン(石油73.6百万トン、バルク4.0百万トン、コソテナ38.4百万トン、その他13.5百万トン)に達している。

  (4)造船事情

 シンガポールの造船業の事業所数は、小型貨物船、曳船、はしけ、補給船、漁船などの造修を行う小規模な造船・修繕工場、およびオイルリグ関連工場などを合めると、約100社に達しており、従業員薮は88年現在で15,O00人を超えている。
 88年の売上高、修繕船部門が9億9,900万シンガポール・ドル(81年の10億8,800万シンガポール・ドルに次ぐ過去最高)を記録した。新造船部門は、87年の3億3,700万シンガポール・ドルと比べ36%減の2億1,600万シンガポール・ドル、リグ建造部門は対前年比67%増の1億4,100万シンガポール・ドルとなっている。
 89年の売上高は、前年の13億5,600万シンガポール・ドルを約10%上回る伸びを示した。
 シンガポール造船業界の売上げの約3分の2は修繕部門によるものである。ドックの能力は、現在280万DWTをこえているが、設備や熟練労働者の不足および賃金コストの上昇で、受注を見送るケースも出ている。

 

 

 

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