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において工業化の推進を必要としたため、工業化の推進は外資系企業に依存したからである。シンガポールの中規模以上の企業のうち、外資系企業は約30%であるが、雇用、生産、輸出の面では外資系企業は約60〜80%を占めているといわれている。
 第3は、技術・労働力外部依存型である。これは、シンガポールは国有の産業技術や技術老が不足しているため、外資企業の誘致を中心とした外国からの技術導入に依存しなければならず、また労働力についても、急速な工業化の推進の結果、半熟練、未熟練労働者を中心に労働力の大きな割合をマレーシアやイソドネシアからの流入に依存しているからである。
 シンガポールは、その地理的特性上、早くから数多くの石油メジャーが相次いで進出し、中東原油を輸入し精製し石油製品として輸出する加工貿易が急速に拡大した。
 70年代の石油危機以後は、マレーシアおよびインドネシアの石油精製基地として発展した。精油能力は世界第3位の目量110万バレルに拡大し、石油製品の輸出に大きく貢献した。石油精製業の発展に伴って、タソカーの修理など造船業も活況を呈した。

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