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なっていることになる。図9・22がこの様子を示したもので、その高さが50ft(15.2m)、25ft及び12ftと異なった物標による反射波強度の変化の状況を示してある。

 以上の論議は高さ方向に広がりを持たない物標、すなわち、点に近い物標についての論議であるが、このような物標の例としては、後に述べるレーダー反射器がこれに相当するし、飛行中の航空機等もこれに当たるであろう。しかし、一般に航海用レーダーが探知をする物標は、例えば船のように海面からある高さまでの高さにわたってレーダー電波の反射部分がほぼ連続的に存在をするのが普通である。このような上下に広がった物標からの反射波はちょうど図9・22において、より多くの高さの異なる点物標の反射波の強度を合成した値として表現され、レーダーとの距離の変化によって、反射波の強度に最大、最小部を持つことなく、図9・22の最高郵近くを連ねた形で減衰していくことになり、図9・23に示す4乗域の線がそれに相当する。この物標の高い部分が図9・20の最大の線より下になるともはや図9・22で極大値を取る曲線がなくなり、高さ50ftの実線の8〜10海里以遠に示すような減衰をすることになり、それが図9・23の8乗域の直線に相当する。こうして、4乗域はある高さをもった物標の最高部が、図9・20の最も低い最大の線よりは上にあるときの距離による反射波強度のR-4に比例する減衰をし、最高の高さが最大の線の下側にくる距離から遠方は8乗域になりR-8に比例をした減衰をすることになる。

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 図9・24は前の図と同じような反射波強度の距離による減衰曲線がA、B、Cと三本引いてある。この三本の曲線から物標の性質を比較することができる。まず、AとBとは4乗域から8乗域への屈折点が同じ5海里であるから、この二つの物標は同じ高さをもち、Bの物標は、より強い反射波強度が受信されているので、BはAよりはるかに大きなレーダー断面積σをもった物標であるこ

 

 

 

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