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ケーブルの導体中心部を約1/4波長上に伸ばし、外部導体は、これも約1/4波長を折り返した形でスリーブがかぶせてあり、半波長ダイポール空中線と同じ構成になっている。この形は垂直偏波の無指向性の電波を水平方向に送受し得るので超短波通信用の空中線などに使用される。

 図8・13は、ブラウン空中線(Braun Antenna)と呼ばれる空中線で、スリーブ空中線のスリーブの代わりに4本のいわゆる地線放射状に配置している。地線の数は何本でもよく水平でなく、下方へ傾斜させたものもある。衛生公法NNSSの受信空中線にはこの形か又は変形がよく使用されている。

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8・5・2 接地形空中線

 図8・13に示すように、垂直に立てた空中線と接地(アース)との間に給電する空中線を接地空中線と呼び、船舶用としては一般的に通信用の送受空中線に使用されているほか、ロラン、デッカ、オメガなどの航法用の受信空中線としても使用されている。このような空中線は、図8・13(b)に示すように電気的な影像ができて、ダイポールを立てたと同じものになり、その影像を含めた長さが使用電波の波長の1/2、つまり、半波長であればその空中線は最も効率よく動作する。したがって、接地空中線でのその長さは1/4波長となる。

 

 

 

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