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ルのL1に交流電源を接続して交流 i を流すと、交流は電流値が常時変化しているので、コイルの中の磁束 φ1 も常時変化をしている。いま、そのコイル L1 に別のコイルの L2 を近づけ、L1 の磁束の一部 φ2 が L2 の中を通るようにする。そうすると、L2 の中に電圧 v2 が誘起され、L2 に接続した抵抗には電流が流れる。このような現象を相互誘導と呼び、これは変圧器や、高周波の場合のコイルによる結合などの原理である。したがって、




../images/017-1.gif



である。ここで、n1、n2 はコイル L1とL2の巻数、i1 は L1 を流れる電流で、また、k2 はφ1 と φ2 の結合の関係を示す常数である。

ここで、M = k2・n1・n2 と置くと、 ../images/017-2.gif となり、この M は相互t誘導係数又は相互インダクタンスと呼ばれる。この相互インダクタンスの単位は表2・3に示すようヘンリーである。

図2・10のように、一つだけのコイルルに交流の電流を流したときに、このコイルの内部にできる磁束の変化をみると、そのコイル自身にも電圧 v’ができ、それが電流の流れを妨げる方向の作用をすることになり、これを自己誘導と呼んでいる。




../images/017-3.gif






../images/017-4.gif



となり、この L = K・n を自己誘導係数又は(自己)インダクタンスと呼び、単位は相互インダクタンスと同じくヘンリーである。

 

 

 

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