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(a)実負荷法
電源及び駆動機の容量が十分なる場合で比較的小形機に適用される。発電機のときは、金属抵抗や水抵抗器を使い、電動機のときは、負荷用の発電機やうず電流ブレーキなどを使う。簡単で安全性がある。
(b)返還負荷法
電源の都合上、又は試験機が大容量で実負荷法を適用できない場合はこの方法を使う。これは発電機又は電動機の出力を外部で消費させず、電源側に返還し、損失に相当する電力の供給のみで試験を行う方法である。この方法にもいろいろあるが主なものを次に述べる。
 

図2・25 電動発電機の返還負荷法

 
(3)分巻直流機の返還負荷法
(a)電動発電機として2セットある場合
同容量程度の電動発電機がある場合、図2・25のように接続し被試験機DG1、負荷用発電機DG2の電圧及び極性を合わせACBを閉じ並行運転する。次にDG1の界磁電流の調整により、一定電圧にしながら、DG2の界磁電流を必要とする負荷電流に達するまで減少する。このときDG2は電動機となり、誘導電動機IM2は誘導発電機となって電力を返還する。電機子回路の抵抗Rは負荷安定用で定格電流においてその電圧降下が定格電圧の数パーセントとなるような抵抗値が適当である。
(b)カップ法
この方法は被試験機と同程度の試験用機がある場合に適用でき、図2・26のような接続をする。DG,DM間に規定電流を流し、電源からは両機の全損失のみを供給する。
 

図2・26 カップ法

 
(c)その他の方法
ホプキンソン法、ブロンデル法、ハッチンソン法などがあるが省略する。
2・3・8負荷特性試験
(1)発電機の負荷特性試験
温度試験につづき、発電機が暖まった状態で負荷特性試験を行う。負荷時特性曲線として次のものがある。
(イ)外部特性曲線負荷電流による端子電圧の変化を示すもの。
(ロ)負荷特性曲線負荷を一定に保ち界磁電流に対する端子電圧の変化を示すもの。
(ハ)調整曲線端子電圧を一定に保ち、負荷電流と界磁電流の関係を示すもの。
一般には外部特性曲線を求め、電圧変動率を測定し、負荷時の特性曲線としている。

 

 

 

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