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2・3・2 変圧比
Pコイルに周波数がf〔Hz〕で実効値がV1〔V〕の交流電圧を加えると鉄心に交番磁束φ〔Wb〕が生じφはP・S両コイルを貫く。したがって、自己誘導によってPコイルにE1〔V〕相互誘導によってSコイルにE2〔V〕の交番起電力を誘導する。
今、Pコイルの巻数をN1、Sコイルの巻線をN2 とすると一次側、二次側の誘導起電力は、それぞれの巻数に比例するのでφm〔Wb〕を磁束の最大値とすると

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E1は加えた電圧V1と方向が反対で大きさがほとんど等しいので次式の関係がなりたつ。

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αを変圧比又は巻線比という。
2・3・3 変流比
今二次側に負荷を接続しないで一次側に電圧V1を加えるとPコイルに電流Ioが流れる。これを変圧器の励磁電流又は無負荷電流という。このIoによって鉄心内に交番磁束φが生じ、このφがSコイルに交鎖してSコイルに起電力E2を誘導する。次に二次側に負荷Zを接続するとE2によって二次電流I2が流れ起磁力I2N2による磁束φが生じ励磁電流による磁束φを減らそうとする。しかし磁束φが減ると一次の誘導起電力E1が減少し供給電圧V1との平衡が破れるのでφは減少

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図3・2 負荷電流と磁束の関係を示す概念図

 

 

 

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