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波数(このことについては7・5・1参照のこと。)は、基準周波数(ここでは60Hz)の上下8Hzに選ぶ図8・14(b)はこれを示す。
故にL1及びC1は68Hzの周波数に同訓し、また、L2及びC2は52Hzの周波数で同訓するように製作されている。故に周波数が68Hzの場合はMIの電流I1は最大でM2の電流I2は最小、周波数52Hzの場合はM2の電流I2は最大でM1の電流I1は最小である。そこで、M1とF1とにより生ずるトルクTIとM2とF2とにより生ずるトルクT2。とは互に反対方向となるようになっているから、この両トルクが平衡した位置で可動コイルは静止する。この原理によって周波数計が構成されている。
この計器は、同調回路を用いて共振現象をとらえているので、きわめて感度のよい計器といわれている。

 

8・10 同期検定装置

2台の交流発電機を並行運転するために必要な条件は、(1)電圧が等しいこと、(2)周波数が等しいこと、(3)位相が一致していること等である。(1)は電圧計により界磁調整器で行い、(2)は周波数計によってガバナー調整をしても、(3)は(2)と併せて同期検定装置によらざるをえない。これには、次の種類が一般に使用されている。
8・10・1 同期検定灯
同期検定装置のうちで最も簡単な装置が同期検定灯を使用したもので、ここでは、

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図8・15

三相交流発電機の並行運転について説明する。
図8・15はA機、B機の同期検定灯の接続図を示す。
図8・15において、A機の運転中にB機を並行運転させるためには、B機の駆動エンジンのガバナーを調整し、A機の運転状態に近づきL1の電灯が消え、L2、L3の電灯の明るさが等しくなったら、その時に主スイッチSを閉じれば並行運転ができる。
この理由について述べよう。

 

 

 

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