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第2章 極軌道衛星用EPIRBの点検整備の方法

2.1 点検・整備

? 一般的注意事項
極軌道衛星用EPIRBの点検・整備に当たっては、次の点について注意すること。
1) 極軌道衛星用EPIRBは精密電子機器であるから、丁寧に扱い、落としたり、倒したりすることのないようにすること。
2) 特に、電子部品の装着されている内部回路を扱うときは、清潔な薄手の手袋を使用し、素手が直接電子回路とその周辺に触れないようにすること。
3) 点検・整備作業は、必ずチェックリストをもとにして、チェックを行うこと。
4) 作業の途中で他の作業者と引継ぎをするときは、上記チェックリストにより引継ぎをして、点検・整備箇所の一部が見落とされることのないよう十分注意すること。
5) 作業場には関係者以外の立入りを禁止すること。
6) 極軌道衛星用EPIRBの電波が空中に不用意に送信されることのないよう次の事項を守ること。
a) シールドルーム外では必ず安全ロックをした状態とすること。
b) シールドルームとシールドボックスのシールド効果を定期的に器具を使って測定し、十分に効果のあることを確認するとともに、使用に先立って目視点検を行うこと。
c) シールドルームの扉は確実に閉め、使用中の表示を出し、作業中に不用意に開閉したり、作業者以外の人が開閉することのないようにすること。
7) 極軌道衛星用EPIRBに使用される乾電池は、2年以上の有効期限をもつものが多い。この場合は試験による電池の損耗をできるだけ少なくするため、試験は慎重に、かつ、手早く行うとともに、電池の使用時間を記録しておき、電池の合計使用時間を常に把握しておかなければならない。
8) EPIRBの点検・整備に使用される計測器類は、常に良好な状態に保ち、整備に先立ってシールドルーム内に揃えておくこと。これらの計測器類は定期的に較正をしておくこと。
9) シールドルーム内はよく掃除をしておき、極軌道衛星用EPIRBの内部に塵や埃が入らないよう配慮すること。

 

 

 

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