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 または点検時のミス防止ともなった。

(ロ)手動投下の方法は架台に組込み、引き手構造に統一され自動離脱装置は手動投下機構を有しない水圧による自動作動機構のみとなった。

(b)旧積付型(O型)

 積付設備の構造標準が適用されない船舶(昭和56年3月以前に建造された船舶)に積付けられている既存の積付設備は搭載してあるいかだを新替えしない限り有効である。ただし、いかだを新替えするときは、架台及び自動離脱装置も新替えし、標準積付方式としなければならない。
 以上の標準積付型並びに旧積付型システムの一例を図11に、旧積付用もやい綱並びに標準積付用もやい網類の構造と名称の一例を図12に示す。

(3)架台

 架台は一般に山形鋼材で作られた防錆処理が施されている。本船が横20度、縦10度傾いてもコンテナが自重で落下するよう台座に20度以上の傾斜角をもたせており、コンテナは架台の補助レールと固練ワイヤーで架台に固定され、これが開放されるとコンテナは落下する。
 標準積付架台(N型)では、コンテナ固練ワイヤーの解放機構が架台に組込まれるなど種々の配慮がなされている。以下主な要点を例記する。

(1)架台の台座1自動離脱装置取付部は14mm孔2個でピッチ40mmに統一され、コンテナ変形防止板を設置した。

(2)補助レール1レールの積付角度は台座の傾斜に対して90〜120度とし、レールの長さは約1.0m以下で、補助レール支桿でとめ、可動部の軸径は16mm以上で・ワッシャー付とした。

(3)手動投下用ハンドル(引手)1ハンドル(引手)の太さは16mm以上で安全装置を付け乱引手方向は原則として架台の背面側とし、引張力15kg以下で作動すること。

(4)固練ワイヤー固定木板:コンテナ固練ワイヤーの間隔を一定に保つ木板を常設する。

(5)側面支持枠:波浪の衝撃を受ける場所の架台には流出防止の支持枠を必要に応じて設ける。

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