日本財団 図書館


 

検討し内外作の決定を行う。
(2) 生産統制
生産統制とは生産計画できめられた、工程計画ならびに日程計画の内容が一定の具体的成果をもたらすための生産活動についての統制である。即ち、生産統制は一定の生産計画によって定められた生産に直接関係のある諸活動を合理的にその成果が実現できるように規制することを目的とする機能である。生産統制の機能としては、生産計画に対応した内容が考えられる。すなわち
工程計画→手順の管理(作業指導)
工数計画→余力の管理
日程計画→進度の管理
のような対応関係がある。
生産統制の業務を具体的にいえば製品の完成が製造命令書で指示されたとおりの期日、質、量が達成されるように、作業の実施状況を絶えず監視しながら、できるだけ計画または標準に近づけるように調整する業務である。
生産統制は、工程管理の実務的な面から物(生産対象)の統制と人(生産主体)の統制という基本的な方向に区分するのが便利である。
物の統制とは材料や仕掛品などの生産対象を統制するもので、内容的に動的な面の統制(進度管理)と静的な面の統制(現品管理)とに区分される。人の統制とは生産主体(機械も含めた)の統制の意味で、これを生産能力として把握し、それと仕事量(負荷)との対比において相互の調整をはかるもので余力管理という。
物の統制
動的面……進度管理
静的面……現品管理
人の統制
生産能力(人・機械)……余力管理
仕事量(負荷)……余力管理
( 法/陛抓浜?/BLOCKQUOTE>
進度管理は、納期管理、日程管理ともいわれ、生産統制の中で最も重要な問題(量的にも、質的にも)である。これは日程計画に基づく生産状態を時間的進行面で統制を行うもので、その目的は、納期の確保と仕掛品の減少(生産進度の向上)である。
進度管理において重要なことは進度そのものの意義を明らかにし、実情に即した進度のつかみ方を決め、製品別、工程別の進度を適確な方法で記録、表示し、これを標準(予定)と比較して、進運をできるだけ早く発見することであり、その結果、遅延と認められた作業に対して原因を探究し、合理的な遅延対策を行なって迅速に回復をはかることである。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION