日本財団 図書館


 

(4) 源流管理
不良品を出さないとか不具合を起こさないとかいう「守りのQC」ではなく、積極的にお客さんが喜んで買ってくれるような新商品を作って、それをお客さんに売り込むQC、つまり「攻めのQC」が必要になって来ている。QCの源流段階である商品企画・商品設計・生産準備段階のQCが非常に大切になっている。
「源流管理」とは、「お客様に喜ばれる商品やサービスの品質を明らかにして、仕事の仕組みの源流、または担当業務の源流にさかのぼって、品質やサービスの機能や原因を掘り下げ、源流を管理していくこと」である。
特に留意すべき事項は次の通りである。
? 新商品開発体系図・品質保証体系図を整備充実し、一貫したシステムづくりを行うこと。
? 品質機能展開を実施し、使用者の立場に立って「真の品質」を明確にして、設計品質・工程管理に展開すること。
? 開発の各段階での「節」をつけ、段階ごとのネライ・目標と実績とが合致しない場合は、次の段階へ移行させないこと。
? 企画、設計、量産試作の各段階での「トラブル予測」を行い、下流段階で起こりうるトラブルを未然に防止すること。
? 開発の各段階における個別の改善活動を活発化し、「しくみの改善」につなげること。
? 発生したトラブルは、原因を源流段階へさかのぼって追求し、品質保証活動を充実すること。
? 各種の標準・規程・フローチャート・チェックリストなどを整備・充実すること。
(5) CS経営(Customer Satisfaction Management)
「CS経営」とは、お客様満足度を原点として、お客様満足を組織的に創りつづける経営のことである。
つまり、満足度

021-1.gif

で表され、CSは商品やサービスに対して顧客がどれくらい満足しているかを表すものであり、企業において品質管理の重要性や顧客サービスの向上の大切さは以前より重きを置いているが、優れた商品・サービスを提供するというところの視点を一歩すすめて、顧客の満足度を向上させるというところに狙いを定めているのがCS経営である。
(6) IS09000シリーズとTQC
? IS09000シリーズは、品質システムの基本モデルごとに品質要求事項をまとめ、国際的に明示され、品質管理及び品質保証に関する国際規格として1987年3月に制定され

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION