日本財団 図書館


 

第7章松山港の課題の整理

1.松山港の強み・弱みの整理

(1)松山港が持つ資質
松山港が持つ資質・ポテンシャルを整理してみると、以下のとおりである。

 

?.大型公共バース(整備中)
国際流通港湾として、今後の輸出入増大に対応するためには、大型船が接岸可能なバースが必要となる。外港地区において平成12年供用開始を目指し、4万トンクラスが接岸可能な-13mバースをはじめ、大型公共バースを整備中である。
?.税関等の行政機能
税関等の官署は、動物検疫所を除き設置されており、ほとんど支障ない。
?.幹線航路との近接性
太平洋の基幹航路からはやや遠いが、北部九州/大阪湾を結ぶ線上にあり、しかも広島港のように島を迂回して進入する必要もない。したがって、西日本各地の港と結ぶ寄港戦略は立てやすい。
瀬戸内は航路が狭く、水深も浅いことなどから、船舶の混雑が激しく、迅速性や安全性にも支障をきたすおそれがある、しかしながら、松山港は瀬戸内側では比較的混雑しておらず、大型船舶もスムーズに出入りできる。
?.高速交通網との近接性
現在、四国縦貫自動車道(松山自動車道)等の整備が進められている(松山ICを含む区間は開通ずみ)。さらに、松山港地域と伊予インターチェンジとを結ぶ地域高規格道路の計画もある。
?.開発可能用地
狭い松山平野に都市機能が集積しており、工業用地、流通センター等の大規模な開発可能用地は少ない。
しかしながら、大手企業の持つ遊休地が臨海部に残存しており、この活用が望まれる。
?.産業・都市集積
人口46万人の松山市に位置し、新居浜・今治等周辺も含むと100万人の都市圏である。松山港地域はFAZ(輸入促進地域)に指定され、さまざまな基盤整備が行われているほか、貿易を促す支援措置も受けることができる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION