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3.外貿コンテナ輸送の実態

(1)実態調査からみたコンテナ流動

ここでは、松山港における国際海上輸送網の輸送対象となる貨物(品目、背後圏、相手地域等)を明確化するため、主として「平成6年度外貿コンテナ貨物流動調査」を用いることによって、四国における外貿コンテナ貨物の流動実態を把握する。

なお、この調査は平成5年11月の1ヵ月間の実績を集計したものである。

また、必要に応じて本調査で実施したアンケート調査及びヒアリング調査等も補足的に用いる。

ア.県別にみた発着(生産・消費)動向

平成5年において、四国を発着地とする外貿コンテナ貨物は輸出超過である。

県別には、愛媛県が四国全体の54.0%を占めて最も多く、輸出で66.7%、輸入で40.0%を占めるなど、四国の貿易の中心となっている。そして、愛媛以外の3県は輸入超過であるのに対して、愛媛のみが輸出超過となっており、輸出型産業の存在を裏付けている。

とはいえ、全国に占める四国の割合は1.9%と、経済規模(およそ全国の3%)にも見劣りする極めて小さいのが実情である。

四国における外貿コンテナ貨物の輸出入量(1ヵ月値)

単位:トン、%
  愛媛 香川 徳島 高知 四国4県計
輸出 64,037 10,268 16,317 5,383 96,005
シェア(対四国) 66.7 10.7 17.0 5.6 100.0
シェア(対全国) 1.4 0.2 0.3 0.1 2.0
輸入 34,726 23,406 19,397 9,267 86,796
シェア(対四国) 40.0 27.0 22.3 10.7 100.0
シェア(対全国) 0.7 0.5 0.4 0.2 1.8
輸出入合計 98,763 33,674 35,714 14,650 182,801
シェア(対四国) 54.0 18.4 19.5 8.0 100.0
シェア(対全国) 1.0 0.4 0.4 0.2 1.9
資料:「平成6年度全国輸出入コンテナ貨物流動調査 報告書」

イ.品目別の特徴

四国全体に占める品目別輸出入量をみると、輸出では軽工業品、化学工業品、金属機械工業品が多い。

輸入では、軽工業品、農水産品、雑工業品などでそれぞれ全体の2割程度を占めている。

輸入については、愛媛県を除き各県とも食料品の占める割合が高い。愛媛では、輸入では、糸(タオル製造に用いる)、パルプなど、軽工業品が、また輸出では化学製

 

 

 

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