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9. 輸送システムの検討

 

輸送システムの検討にあたっては、今後の日本経済が極めて流動的であり、貨物量についても、目標値について長期間にわたる推定は実際と大きく異なる可能性があることから、前記7−3で推計した平成12年の推定貨物量を対象とした。又、年伸び率については、前記8−3−2で述べたように、輸出1.24%、輸入1.67%を採用した。

 

9−1 フイーダー船の検討

9−1−1 フィーダー船検討にあたっての与件

フィーダー船を検討するにあたり、次の諸元を与件として検討した。

(1)フィーダー船運航の対象港

本調査では、京浜港と密接なつながりを持ち、海上輸送の潜在的ニーズと貨物量が見込まれる北海道・青森・岩手・宮城・福島・茨城・静岡の道県を対象に、貨物流動の分析を行った。これら道県の中で、地方港で発生する外貿空コンテナの京浜港へのシフトを効果的に行うため、外貿コンテナバースが立地している苫小牧・八戸・仙台・日立・清水の各港を内航フィーダー船の対象港とした。

(2)貨物量

京浜港を中心に、東日本太平洋岸を対象とした内航海上コンテナ貨物量について、7−3で推定したがこれを表9−1に示す。フィーダー船の検討にあたっては、このコンテナ個数が対象港で取り扱われるものとして検討した。

 

表9−1 京浜港を中心とした内航フィーダーコンテナ個数

(単位:TEU)
  北海道 青森 岩手 宮城 福島 茨城 静岡 合計
外貿輸出個数 25 1 0 10 9 107 11 162
内貿移入個数 1,648 152 9 61 64 172 73 2,179
京浜港着合計 1,673 153 9 71 73 279 84 2,341
外貿輸入個数 182 11 1 84 31 44 20 374
内貿移出個数 3,346 296 39 985 426 263 281 5,636
京浜港発合計 3,528 307 40 1,069 457 307 301 6,010
注)コンテナ個数は平成12年の1週間あたり見込み個数

 

 

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