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の緩和を図ることにした。
?内航近代化実証船は5人の乗り組みを想定して設計している。ギャレイの機能を強化し、万能調理器を導入して調理の容易化を図る。
?操縦室内のワンマン化に対応して、トイレの設置等を配慮する。
2.5.2 仕様決定の理由
省力運航時代に対応した快適な居住空間を開発するために、居住スペースに余裕を持たせるとか、スペースの有効活用を図る等の視点から設計を進めたが、重要な要素である内航近代化実証船の運航上の必要性や乗組員の条件等を調査したところ、次のような希望が提示された。
?ギャレイ、メススペース、レクレーションスペース等の共通スペースの配置に関して、鋼材運搬船の場合には荷役特等の利用形態に配慮して、これらのスペースは上甲板上に設置した方が良い。
?共通スペースと個室スペースの関連については、ある程度の距離を置いて、共通スペースでの活動が個室スペースを煩わすことの無いようにする。
?バス、トイレはコンパクトなものを個室スペースに配置するよりも、共通的スペースにゆとりのあるバスを設備する。
居住区設計においても標準化の推進が不可欠である。したがって、個々人の好みのような事象には振り回されないような視点が必要と考えられるが、他方では、本船や乗員の条件を考慮した設計の必要もある。
例えば、バスの個室化については若い船員には当然とされ、特に女性の登用を図る際は前提と考えられるが、中高年では共通でもよいからゆとりのあるバスが欲しいという要請になる。また、共通スペースのメスルームやレクレーシヨンルームが荷役中の事務所あるいは応接室的機能を果たす程度は船種によって相当に違い、配置上、これらの実情を考慮すべきことになる。
こうした事情を考慮して、最初に述べた仕様とした。
2.5.3 居住区配置図
居住区の配置図を図2−5−1に示す。

 

 

 

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