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6.関連プロジェクトについての調査検討

6.1本年度調査作業概要
本年度は、昨年度に引き続きSTEP(STandard for the Exchange of Product model Data)関連の調査として、神戸、トロント、チェスターで開催されたSTEP国際会議に出席した他、米国STEPTools社のシステムを導入して、造船用プロダクトモデルに関する考察を行った。一方、GPMEは、2.2.3節開発の基本方針のところで述べたように、情報ネットワーク環境下での利用を前提として開発されており、ネットワーク上で他のシステムや従来のシステムを有効に活用することが必要である。本年度はシステム分散と相互運用に関わる諸技術の将来の発展の方向を探るため、オブジェクト技術の標準であるOMG CORBA(Object ManagementGroup Common Object Request Broker Architecture)について、その準拠製品であるORBIX並びにVisigenicを購入すると共に、他にもWWWからダウンロードして利用できるものは利用し、ネットワーク上の展開手法に関して、具体的なシステムを実装して検討を行った。
6.2STEP関連調査
船用AP(Application Protocol)はARM(Application Reference Model)検討の最終段階に入っている。それゆえ下記のように、本年度は般用APの分科会中心に3回の国際会議に出席するとともに、STEP関連の実証的研究も行った。なお、STEPそのものの概要や個々のSTEP用語の意味等については、平成7年度報告書(第5章)に記したのでここでは省略するが、その構成の現状は以下のとおりである(表6.2−1参照)。
Part1:STEPの概要と基本概念
Part10番台:STEPで用いる形式仕様記述言語EXPRESS
Part20番台:Clear text encoding形式による実装手順の定義(Standard Data AccessInterface)
Part30番台:適合性試験(Confomance Tools)
Part40番台:統合汎用資源(Generic Resources;形状、トポロジー、製品構造表現方法など)
Part100番台:統合応用資源(Application Resources;各分野で共通に用いられる形状、トポロジー、製品構造表現など)
Part200番台:各個別分野の製品モデル(Application Protocols)
Part500番台:各個別分野で共通に利用できる構造(Application Interpreted Construct)

 

 

 

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