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・加工過程の表現;素材から一部品に至る過程の表現
・組立過程の表現;組立手順、作業手順、製品生成過程の中間状態の表現
・艤装過程の表現;作業区画を使って艤装作業の表現
これら中間製品モデルは、製品設計での設計物量と関連付け、任意の単位の設計物量を集計できる。また、下記、工場資源モデルと関連付ける事で、日程計画に必要な作業ネットワークを生成する事ができる。
3.3.7生産計画・管理
生産計画、生産管理に関する業務支援として生産計画・管理BBがある。本BBは、初期のマクロ計画から、ミクロ計画、着手統制、作業進捗、実績把握と、生産計画に関する全業務を包含している。
GPMEの生産計画・管理BBでは、上記業務全てを抽象化する事で、共通のモデル表現を実現し、FLとして提供している。生産計画・管理BBのFLは、9のクラスと469のメソッドから構成されている。生産計画の為のFLでは、次の機能の基盤となっている。
一つは、生産現場で行われる生産活動のモデル表現、もう一つは、作業者や装置といった生産資源のモデル表現、更に、各作業と各資源との関連付け、以上を実現する事で、様々な生産管理業務を支援できる。
今回のFLでは、組立手順を表現する中間製品ツリーと管理対象となる作業ツリーを別クラスとしているので、複数製品を対象とした作業・製品を対象としない作業の表現が可能となっている。
3.3.8生産資源
生産資源の管理支援として生産資源BBがある。本BBは、上記の生産計画・管理のマクロ計画やミクロ計画で使われる多種多様の生産資源を資源の側面から管理する。
GPMEの生産資源BBのFLは、19のクラスと約890のメソッドから構成されている。
通常の生産計画システムにおける資源情報は、各作業の属性として表現する事が多い。情報量が少ない場合は、単純で扱いやすいが、多大な作業量になった場合、複数の属性間の整合性を保証する事が難しくなる。
今回提供されるFLは、作業者、装置、施工場所はもちろん、日程計画者がこれらを扱う場合の管理概念をモデル化し工程、工程群といったクラスが提供されている。これによって、各生産資源間の関連付けが明確に定義され、作業から見た資源情報の整合性維持が容易に可能になることになる。

 

 

 

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