日本財団 図書館


 

Manipulation Language)やKIF(Knowledge Interchange Format)などの知識交換言語が研究されており、それぞれの分野での標準となりつつある。このような新技術は、システムレベルの実装技術であるが、GPMEの今後の展開にとって重要な要素技術となっている。
昨今、国際競争が激化する中で、インターネット利用の普及も相まって、企業の国際化と分散化が進み、いわゆるバーチャルエンタプライズの形成も現実のものになりつつある。バーチャルエンタプライズは、インターネットをべースとして分散された業務機能ユニットによって構成されており、ある製品の開発を目的とする短期的な「企業」である。このような「企業」の業務活動を支援するために、米国ではNIIIP(National Industrial Infor−mation Infrastructure Protocols)が開発されている。
NIIIPはCORBA,STEPなどの技術を基本にしており、実用化のレベルで、工業界のシステム相互運用の規格を開発している。GPMEは組み立て産業において、企業のバーチャル化を支援しようとしており、NIIIPの経験はGPMEの開発のために活用できる。
2.2.3開発の基本方針
前述のように、GPME開発の目的は組立産業におけるプロダクト情報及びプロセス情報のモデル化とシステム統合化の基盤を提供し、業務全体のCIM化を支援することである。この目的を実現するために、GPMEの開発研究においては、以下の方針を取っている。
*オープンで分散的なシステム構成:GPMEは、ネットワークをべースにしたオープンなシステム構成を採用している。これによって物理的な場所とは関係なくネットワーク上で統合された形で各種アプリケーションシステムの実行が可能である。同様にプロダクトモデルデータも複数のコンピュータ上で分散管理が可能である。また、プロダクトモデルアクセスの共通規範の導入により、システムの相互運用性を支援する。これにより、異機種のシステム間の統合を実現する。また、STEPのデータ交換形式をサポートすることにより、直接、GPMEのプロダクトモデルデータにアクセスできない、従来型の市販/既存システムもGPMEプロダクトモデル及びそのアプリケーションとデータ交換することにより活用できる。
*共通オントロジによる知識共有:情報および知識の共有のために、共通オントロジを開発し、このオントロジを準拠するシステムは自動的に、GPMEにおいて、ほかのシステム

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION